「振り向いたらクマ」恐怖の5分間…衝撃証言 各地で出没“絶滅の地”伊豆半島でも【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年10月26日)

 25日、各地でクマの目撃情報が相次ぎました。山梨県大月市では、農作業中の男性がクマに襲われました。男性は「振り向いたらクマがいた」と、襲われた時の様子を話します。

■襲われた男性「振り向いたらガッときた」

 クマに襲われた男性(70代):「(Q.今、病院から帰ってこられて、どんなけがでした?)ここ(左腕)かまれて。こっち(右腕)は分かんない。ただ傷が深い、爪だから。あとは足と」

 包帯が巻かれた痛々しい傷跡。25日午前9時半ごろ、山梨県大月市の小学校近くの畑で、農作業をしていた70代男性が、突然クマに襲われました。

 現場に残された、クマとみられるいくつもの足跡。

 クマに襲われた男性:「首のまわりが白く見えたね」「(Q.じゃあツキノワグマ?)…」「(Q.全く分からなかった?)気が付かないです」「(Q.後ろから?)ちょうど横から、振り向いたらガッときたから」

 男性に襲いかかってきたのは、体長およそ1メートルの雌のツキノワグマとみられています。

 クマに襲われた男性:「(Q.(襲われていた)時間的にはどのくらい?)4~5分だと思うけどね。長く感じだけど」

 男性はクマと遭遇し、生還するまでの凄絶な5分間を語ってくれました。

■クマとの格闘“5分間”サル撃退用の花火を使い…

 警察のアナウンス:「クマに注意をお願いします。こちらは大月警察署です」

 クマに襲われた男性:「(Q.クマの食べものって、(周辺に)あるんですか?)柿ぐらいしか、ないですよね」

 被害に遭った男性によると、畑で白菜の手入れをしていた際に、突然クマが現れたといいます。

 クマに襲われた男性:「しゃがんでいて、横を振り向いたらクマがいた。それでいきなり襲ってきたんで、そこで取っ組み合いになった」「(Q.何も考えられず?)『コラー!』っていって大声上げながら、もうなんも感じないね。必死だったね」

 振り返ったら男性のすぐ近くにいたというクマ。男性は、そのままクマと取っ組み合いになったといいます。

 クマに襲われた男性:「最初イノシシでと思って。ガンッ!と言ったら、逃げると思ったのイノシシなら。それが逆に向かってきたからね。手で抑えて、抑えた時にかまれた」「(Q.最初にかまれた?)いや、取っ組み合いやっている最中」

 およそ5分間にわたるクマとの格闘。男性はクマが離れた隙に、サル撃退用の花火を使い追い払ったといいます。

 男性は、腕や足などをかまれ、全治3週間のけがをしました。

■クマ出没情報受け「集団下校」…ランドセルには「鈴」

 現場は大月インターチェンジからおよそ4キロの場所。すぐ近くには小学校もあり、住民は恐怖を感じています。

 近所の人:「怖くて昼間も畑にいけないよね。あんなに(男性が)けがしてるとは思わなかったから」「そこにユズがあるから。クマはユズも食うから、気を付けなきゃね、なんて言うけど。(現場は)すぐ家のそばだから。だから、青いけど取っちゃおうかって」

 小学校では、クマの出没情報を受けて、25日は急きょ集団下校に。子どもたちのランドセルには、クマよけの鈴が付いていました。

 クマの出没に地元の猟友会は、警戒感を強めています。

 地元の猟友会:「カキの木とか、クリの木があって。その餌(えさ)を求めて入って、そこに人間がいって、襲うなら分かるんだけど。農作業をやっている所へクマが来て、人間を襲うなんてことは珍しいですよね」

■クマに遭遇した男性「今までに無い経験」

 岩手県の峠道を走る車のドライブレコーダーの映像です。

 同乗者:「うわ、クマ、クマ、クマ!」

 急ブレーキの原因は、暗闇のなか前方に現れた一頭のクマ。

 クマに遭遇した男性:「1メートル超えくらいの大きいクマで。ボンネットの上にはい上がってくるんじゃないかな?という恐怖」

 車が完全に止まると、クマは後ずさりをして道路から姿を消したといいます。

 クマに遭遇した男性:「今までに無い経験なんですよ。これだけクマが身近に来るってことは。普通に外を散歩するにも、夜の散歩とかウォーキングとかもできない状態」

 さらに、岩手県では25日もクマの映像が撮影されました。親子とみられる2頭のクマが寄り添うように歩いています。

 においをたどっているのでしょうか。時折、地面を嗅ぐような仕草を見せながら、ゆっくりと歩いていきました。

■顔と頭を「特にしつように攻めてくる」

 先週、北秋田市でクマに襲われた湊屋啓二さん(66)は、「私のような犠牲者が増えると大変なことになると思う。ぜひ、私の体験を全国の皆さんに伝えたい」と話します。

 被害を受けた現場は、自宅近くのガレージでした。左側の頬と、目じりから耳へと伸びた傷。目元に貼られた絆創膏のすぐ上も、出血の痕がみられます。

 顔の右側は口元からあごにかけて、引っかかれた痕があります。耳もけがをしています。背中には無数の引っかき傷が刻まれていました。

 湊屋さん:「(クマと)目と目があった瞬間、こっちの方に向かってきたので、(自分は)慌てて引き返して逃げていった。走っていったけど、どうやって倒されたかは、はっきり覚えていないけど、(クマに)後ろから倒された。顔を手でかばいながらクマにやられたっていう感じ」

 クマに襲われた場所の近くの壁には、血痕のようなものが残されていました。

 湊屋さん:「特に執拗(しつよう)に攻めてくるのは、やはり顔と頭だった。コォーッてクマ自身も興奮しているような声を発しながら、頭・顔に執拗にアタックしてきた」

 現場となった湊屋さんの自宅は、山の麓などではなく、車通りも多い道路沿いにある、住宅街の中でした。

 湊屋さん:「このまま俺、殺されるんだなって思っていたけど、一瞬(クマの)攻撃が止まった。その隙に立ち上がって、全速力で工場のほうまで逃げて…」

 まさに、九死に一生を得たといいます。

■秋田県知事「人命最優先」猟友会に弾丸費用補助へ

 秋田県では、25日もクマに襲われる被害が出ています。大仙市で25日午後2時半ごろ、1人で栗拾いをしていた60代女性がクマに襲われ、顔をひっかかれ、出血するけがをしました。

 女性は病院に搬送されましたが、意識はあり、会話もできるということです。

 秋田県では今月に入り、クマによる人身被害は30人にのぼります。そんななか、秋田県の佐竹敬久知事が明かしたのは「駆除に対する抗議電話」です。

 佐竹知事:「(Q.そのような(抗議の)電話に対して、どう対応すべきと考えるか?)すぐ切ります。ガチャン」

 電話の多くは、名前を名乗ることもなく、「駆除」に対する批判を一方的に話すものだったといいます。

 佐竹知事:「電話は一番、乱暴なんですよ。ほとんど『わー』でしょ。これに付き合っていると仕事ができない。“業務妨害”です。この方とはね、話しても分からない」

 佐竹知事は「人命最優先」として、駆除に当たる猟友会に弾丸費用を補助する方針を明らかにしました。

■東京都内や…「絶滅した」とされた伊豆半島でも

 各地で相次ぐ、クマの出没。

 東京都内でも18日には、町田市のハイキングコース付近で、登山者がツキノワグマとみられる野生のクマを目撃。登山者はラジオを流していたため、音に驚いたクマは、山を駆け上がって行き、けが人はいませんでした。

 東京都によると、多摩地域でクマとみられる動物の痕跡や目撃情報などが相次ぎ、25日までですでに111件寄せられています。

 都内にもツキノワグマが100頭ほど生息しているといい、生息域は東側に拡大しているといいます。

 まもなく紅葉の見頃を迎える奥多摩では、訪れた観光客から不安の声が聞かれました。

 ハイキングに来た人:「町田でもいたっていいますから。だから、絶対っていうことは無いんだろうなと。他人事じゃない感じですよね」

 キャンプに来た人:「やっぱりそういった話がどんどん身近になってきて、怖いっちゃ怖いですよね」

 「クマが絶滅した」といわれてきた静岡県の伊豆半島でも20日に、クマが発見・捕獲されました。

 静岡県河津町で捕獲されたツキノワグマ。体長はおよそ120センチで、麻酔で眠らされた後、山に戻されたということです。

 体験型動物園iZoo 渡部那智さん:「実際に行ってみると、シカを捕獲するためのくくりワナに間違って捕獲されていた状態」

 実は、伊豆半島ではおよそ100年間、クマの姿は確認されておらず「伊豆半島ではクマが絶滅した」とされていました。

 しかし、おととし西伊豆町で体長135センチ体重43キロの雄のツキノワグマを捕獲。さらに、今年5月に伊豆市で、先月8日には南伊豆町で目撃情報が寄せられています。

 今回、河津町で発見されたクマによる人身被害はありませんが、なぜ絶滅したはずのクマが今、現れているのでしょうか。

 日本ツキノワグマ研究所 米田一彦理事長:「今まで目撃がなかったというだけで、生息状況が良ければ、今の時代もうどこでも繁殖し得る。クマについては何事も油断ないように、色んな情報を把握しておかなければいけない」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年10月26日放送分より)
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