川に茶色い濁流 台風7号の爪痕 復旧作業も“時間差災害”に警戒(2023年8月17日)

ANNニュース速報

 台風7号の影響で記録的な大雨となった鳥取県では復旧作業が進む一方で、増水した川の勢いは収まっていません。過去には大雨が去った後に大規模な氾濫が起きたケースもあり、時間差災害に警戒が必用です。

■川に茶色い濁流 台風7号の爪痕

 台風のような雨がたたき付ける高知県。香美市では今年一番の大雨となりました。列島を縦断した台風7号は17日午後3時、温帯低気圧に変わりました。ただ、湿った空気の影響で西日本では不安定な天気となりました。

 台風7号の爪痕が残る鳥取県でも時折、雨が降りました。鳥取市と八頭町では、午後4時現在で134人が孤立状態となっています。道路や橋が寸断されているため、徒歩で支援物資を運んでいます。

 支援物資を運ぶ人:「重たい。あそこまで行くだけでしんどい。もっと人、連れてくればよかった」

 孤立した集落から徒歩で来た男性に出会いました。

 孤立集落に住む男性:「(Q.どれくらい孤立?)火曜日から2日くらい。初めは固定電話つながったけど、つながらなくなって情報が入らない」

 自分の工場へ向かうという男性。自前の重機で土砂を撤去しているそうです。

 孤立集落に住む男性:「おふくろに『ふらっとする』と言われると気が気ではない」

■「まだ断水続き」医師が泥かき

 医療への影響も深刻です。川の水が流れ込んだ町の診療所。毎日50人ほどが訪れ、高齢化が進む地域医療を支えます。ここにも水はきていません。

 鳥取市佐治町国民健康保険診療所 医科 井上直也医師:「まだ断水が続いている。あと薬とかなくなって飲んでいない患者もいるので、なるべく連絡を取って皆で動いている」

 医師が泥かきをし、18日の再開へ向けて懸命の作業が続きます。

 鳥取市佐治町国民健康保険診療所 医科 井上直也医師:「もうちょっと泥かき出して、流すにも水が来なくて流せない。ひとまず、この状態で悪化しないように努めたい」

■「厚さ20cm」海に大量の流木

 復旧に追われるのは海も同じです。鳥取港に流れ着いた流木などのごみ。1週間から10日程度での撤去を目指しています。

 鳥取県鳥取港湾事務所 松本和芳所長:「表面だけのように見えるけど厚さ20センチくらいあるので、撤去作業も非常に苦労している」

■ギリギリ難を逃れ「青くても収穫」

 ギリギリ難を逃れたものも…。

 ナシを買いに来た人:「兵庫から来ているが、いつもこちらのナシをいただく」

 濃密な甘みの果汁が広がる鳥取産のナシ。みずみずしいナシは、これから旬を迎えます。早めに収穫したため、被害は最小限で済みました。

 ありのみ倶楽部 矢部智聖さん:「台風来る前に少し多めに収穫した。ちょっと青いなと思ってもしょうがなく取ることがあります。糖度も高いですし、親が幸水と20世紀なのでシャリシャリ感も残しつつバランスのいいナシ」

 東京は厳しい暑さが続いています。猛暑日一歩手前となった東京都心。関東では18日、全国一となる暑さも予想されています。

 18日から来週半ばにかけて暑さは続き、熱中症に警戒が必要です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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