続く大雨 氾濫危険水位なら橋を赤くライトアップ 熊本豪雨の教訓とは(2023年7月1日)

ANNニュース速報

1日にかけての大雨では、九州を中心に300ミリを超える雨量を記録しました。しかし、まだ梅雨が明けたわけではありません。

(人吉温泉「鍋屋」富田康介 常務取締役)
『このあと2週間の天気を見ても雨マークが続いているので少し不安な気持ちがあります』

熊本県人吉市の老舗旅館では、3年前の教訓を活かした災害対策をとっていました。2020年7月の熊本豪雨。旅館の目の前にある球磨川が氾濫、1階の天井付近まで泥水が入り込みました。この時、人吉市では21人が亡くなり、およそ3000世帯が浸水被害を受けました。そして、いまだに当時の爪痕が残っています。

(青木梨央ディレクター)
『JR人吉駅です。こちらの駅では3年前の大雨の影響で現在も運行を見合わせています』

この旅館も先月に、ようやくリニューアルオープンにこぎつけましたが、熊本豪雨の教訓から、あるものの位置を変えました。

(人吉温泉「鍋屋」富田康介 常務取締役)
『1階部分には重要な施設を置かないようにしている』

以前は1階部分にあった温泉や食堂などを2階以上に移動しました。そんな中、6月30日は、人吉市でも今年一番の激しい雨となり、7月1日午前4時には一部地域に避難指示も出ました。

(熊本・人吉市の住民)
『川の様子を見ながら一晩過ごしました』
『枕元にラジオと懐中電灯と携帯を置いていた』

市民もそれぞれが3年前の教訓を活かす中、旅館が活用していたのは、人吉市が去年4月から始めた、全国的にも珍しい取り組みです。

(人吉温泉「鍋屋」富田康介 常務取締役)
『橋の色が変わりますので』

橋をライトアップしている照明の色が球磨川の水位に応じて変化します。普段は電球色の黄色ですが、氾濫注意水位になると白色に。さらに、氾濫危険水位になると赤くなり、堤防が耐えられる限界の水位を示す、「計画高水位」になると赤く点滅します。3年前の熊本豪雨で「防災無線が雨音で聞こえなかった」という教訓を生かし、視覚で早めの避難行動を促すこの取組み。

(人吉温泉「鍋屋」富田康介 常務取締役)
『今どこまで水位が来ているのか、判断できるようになったので、すごく助かっています』

サタデーステーション 7月1日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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