民間で初…月面着陸へ 民間企業が参入する意味は?『ispace』袴田CEOに聞く(2023年4月25日)

ANNニュース速報

日本のベンチャー企業が開発した月着陸船が26日未明、月面着陸に挑みます。着陸まであと3時間ほど。着陸船のいまの状況について聞きます。

下村彩里アナウンサー:私は、いま、日本科学未来館にいます。着陸の瞬間を見届けるパブリックビューイング会場です。月の上をイメージしていて、人類が残した足跡や、原寸大の着陸船が展示されています。高さは2.5メートルほどで、これがいま、月に向かっているということです。そして、モニターには、着陸船を操作する管制室の様子が映し出されています。いつもより多くのチームの皆さんが集まって、歴史的な瞬間を今か今かと待って、準備を進めています。

月着陸船に搭載されているものの1つが、超小型の変形型月面ロボットです。タカラトミーやJAXA=宇宙航空研究開発機構などが共同開発しました。地上で走行実験に使ったモデルを借りてきました。重さや大きさは、月に向かっているのとほぼ同じ。野球ボールくらいの大きさです。実際のミッションでは、地球から遠隔操作で動かすということです。パカッと開き、月面を動いていきます。将来的に有人探査機の運用に生かすために、月面のデータを取得しているということです。変形する技術は、タカラトミーの乗り物からロボットに変形できるおもちゃ『トランスフォーマー』などの技術を応用しているといいます。

探査ロボットが活躍できるかどうかは、月面着陸の成功にかかっています。しかも今回は、世界初となる民間企業の月面着陸です。

◆このプロジェクトに挑戦する宇宙ベンチャー『ispace』の袴田武史CEOに聞きます。

(Q.いま、着陸船は、どのあたりにいるのでしょうか)
袴田武史CEO:着陸船は、月の表面から約100キロの高度を周回しています。26日1時40分ごろ、着陸を予定していますが、その1時間くらい前から着陸の態勢に入っていきます。着陸船のエンジンを逆噴射して、スピードを落として、月面着陸することになります。

(Q.着陸は非常に難しく、技術が必要だと聞いていますが、どういった点が難しいのでしょうか)
袴田武史CEO:月への着陸というのは一発勝負になっていくので、難しさがあります。月は6分の1の重力で、しかも真空ですので、地球では同様の実験ができないのが、難しさの源泉になると考えています。

(Q.これまで宇宙探査は国が中心となって進んできたというイメージがありますが、袴田さんのように民間企業が参入する意味というのは、どう考えていますか)
袴田武史CEO:これから、月もそうですが、宇宙が大きな経済圏になっていくと考えています。特に、月の資源を活用して、人間が生活できるような世界になっていくと考えています。そのときに重要なのが、月に高頻度で、低価格で輸送を提供していくことだと思っています。そういった世界に向けて、今回の我々のミッションが第一歩だと考えています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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