3期目の習近平政権の長期政策を定める中国共産党の重要会議「三中全会」が終了しました。会議は「高い質の発展」が最重要だと強調した一方、国家安全を重視する方針も示されました。
三中全会は北京で15日から18日までの4日間、360人を超える党の幹部が参加して開かれ、「改革を深化させ、中国式の現代化を進める」決定が採択されました。
具体的には不動産や地方政府の債務といったリスクに対策を取り、税財政や金融体制を改革するとしています。
また、「高い質の発展」が最重要だとして科学教育を改革し、「人材強国」を目指すとしています。
一方で、国家安全も重視し、「反スパイ法」など海外に関わる法律の強化や宣伝報道などを念頭にした世論誘導の強化が必要だとしています。
さらに、外交については「グローバルガバナンスをリードしていく」としてアメリカ中心の国際秩序に挑戦する意欲を示しています。
今回の「決定」の内容は5年後の2029年までに完成させるとしていて、そのために中国共産党の指導をさらに推し進めると強調しました。
一方、注目された人事では秦剛前外相が中央委員からの辞職を申し入れ、採択されました。
同じく失脚した李尚福前国防相とは異なり、共産党員の資格が剥奪(はくだつ)されなかったため、今後、別のポストに就く可能性もあります。
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