去年、異常気象に見舞われたヨーロッパでは熱波による健康被害が深刻な問題となっていて、対策が迫られています。
コペルニクス気候変動サービス サマンサ・バージェス副所長
「去年ヨーロッパでは、膨大な数の記録が生まれました。気候変動が原因の極端な現象がより頻繁に、より激しく発生することが分かっています」
EU(ヨーロッパ連合)の気象分析機関「コペルニクス気候変動サービス」は22日、去年、ヨーロッパで熱波に関連して死亡した人が20年前と比べておよそ3割増えたと明らかにしました。
気候変動によって健康被害が出るレベルの熱波に見舞われるリスクが高まっているとしたうえで、「現状の対策では健康被害を防ぐには不十分だろう」と指摘しています。
また去年、ヨーロッパでは平年より7%多い降水量によって各地で洪水が発生し、およそ160万人に被害が出た一方、山火事の発生数が過去最大だったと分析しています。
気象災害に伴う去年1年間の経済損失はヨーロッパだけで134億ユーロ=日本円でおよそ2.2兆円に上ったと推計されているということです。
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