ウクライナ軍は、反転攻勢が膠着状態に陥る一方、ロシア軍が東部で攻勢を強め、厳しい状況が続く。しかも、米国そしてEU のウクライナ支援は、まだ新規の予算成立のメドが立っていない。
米政界で民主党、共和党にまたがりロシア政策に関わったフィオナ・ヒル氏は、ウクライナ侵攻でロシアが勝利するリスクについて警鐘を鳴らす。「世界におけるアメリカの地位が低下し、イランと北朝鮮が勢力を拡大し、中国がインド太平洋を支配し、中東が不安定になり、核拡散が敵味方ともに加速するような世界」。プーチン大統領が勝利する世界はどうなるのか。
2023年12月24日『BS朝日 日曜スクープ』は、米国のシンクタンク、戦争研究所に所属する気鋭のアナリスト、カテリナ・ステパネンコ氏を緊急取材。ステパネンコ氏は、両軍の戦力に大きな差はなく、ロシアの防衛線についても、これまでの戦いで得た情報から、対応が準備できると分析する。ただ、ウクライナが反撃するには、欧米の支援が不可欠とも指摘した。
さらに日曜スクープは、ロシアの軍事産業に詳しいジャーナリスト、パトリシア・マリンズ氏も取材。マリンズ氏は、ロシアの軍事企業が戦車や装甲車の生産を拡大して、前線に送り込み損失を補填していると分析し、「わずか4年前には、ロシアの軍産複合体の80%以上が
破産手続き中だった」「ロシア政府は、ウクライナ侵攻後、120億から150億ドル、日本円で最大2兆円を超える多額の投資を行い、生産体制を強化した」と指摘する。
戦時体制を整えるロシアに対して、国際社会はウクライナへの連帯を改めて示し、支援を継続することができるのか。世界の今後に大きな影響を及ぼす2024年を展望する。
★ゲスト:河野克俊(元統合幕僚長)、駒木明義(朝日新聞論説委員)、長谷川雄之(防衛研究所)
★アンカー:末延吉正(ジャーナリスト/東海大学教授)
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