Zマークのロシア戦車にウクライナ兵が手榴弾投下 東部“最後の拠点”肉弾戦で火柱も(2022年6月5日)

ウクライナでは東部セベロドネツクで一進一退の攻防が続きます。
さらに南部へルソンでは、ウクライナ軍が再び攻勢に出る中、電話やネットが全て遮断される事態に。
何が起きているのか、現地を取材しました

▽ロシア戦車対ウクライナ兵士の肉弾戦
激しい攻防が続いている、東部ルハンシク州。
最後の拠点・セベロドネツクでは、Zマークをつけたロシア軍の戦車から火柱が上がりました。よく見るとウクライナ兵が手榴弾を投げ込んでいます。
ルハンシク州は、すでに大部分がロシア軍に掌握され、セベロドネツクが制圧されると、州全域がロシアの支配下となります。
今も市内には1万以上の市民が残っているといいます。
1週間前までセベロドネツクにいた、ハチャトゥロフさん。避難する直前の街の様子をこう語ります。
(セベロドネツク青少年センター ルベン・ハチャトゥロフ館長)「電気、ガス、水もありません。破壊された建物、砲撃、砲弾、迫撃砲。(隣の)リシチャンシクに着くと、セベロドネツクがロケット弾で砲撃されていました。」
心配するのは、子どもたちのことです。ハチャトゥロフさんは、ロシア軍の侵攻前、1300人以上の子どもたちに語学やスポーツなどを教える施設を運営していました。
「生徒たちは色々な街へ避難しました。戦争のせいで離れ離れにされました。」
Q. セベロドネツクに残っている子どもたちは?
「みんな地下室で生活している」
ルハンシク州の知事は、ロシア軍に攻撃された化学工場の地下に、子どもを含む、およそ800人が避難していると明らかにしています。
一旦、街を離れたハチャトゥロフさんですが・・・
「セベロドネツクに戻れることなら戻って、子どもたちを集めたい。そして教育活動をしたい。」

▽”閉ざされた街”の実態 ヘルソン住民語る
ロシア軍が制圧を宣言した南部ヘルソン州では、ウクライナ軍の反撃が始まっています。
ヘルソン州の知事によると、ウクライナ軍は、北部から押し戻し、20以上の集落を奪還。さらに南へ進軍しているといいます。
ロシア軍の制圧下にあるヘルソン市は今、どうなっているのか
YouTubeに街の様子を投稿する男性を取材すると・・・
(ヘルソン在住 コンスタンティンさん)「一週間ほど前にインターネットとモバイル通信ができなくなりました。」
突然、遮断された通信。携帯電話やインターネットが使えなくなったといいます。
「ここもかなり人が多いです。ヘルソンにロシアの通信が登場しました。SIMカードです。」
街中に急遽、現れた露店。ロシアの通信会社のSIMカードが売られていました。
「今はロシアのSIMカードを入れてあなたと話ができている。ウクライナのSIMカードを入れると、通信ができなくなります。ほぼ同じことが、以前、クリミア半島で起きた。ロシア人はヘルソンを自分たちの領土だと考えているからロシアの(通信)会社がここに入ってくるのは自然の成り行きなのだろう」
ウクライナ軍の反撃が伝えられる中、ヘルソンでは“ロシア化”が加速。

▽拷問受けた記者「言う通りに書くように・・・」
厳しい“情報統制”が今も続いていると、地元の新聞記者・バトゥリンさんは話します。
(ヘルソン州の新聞記者 バトゥリンさん)「私は3月12日に拉致され、8日間監禁され、20日に解放された。ロシア軍は私を蹴ったりしたが、一番つらかったのは、毎日の精神的な拷問だった。」
拷問を受け、あばらの骨4本が折れたというバトゥリンさん。ロシア軍の目的は、ロシア寄りの記事の強要でした。
「同僚は、ロシアに協力することを要求され、指示された記事を書くように言われました。」
解放された時、こう警告されたといいます。
「『またお前の所に来るぞ。監視を続けるぞ』と解放された日に言われた。」
ヘルソンを脱出したバトゥリンさん。今も市民の監禁は続いていると話します。
「今もたくさんの人が監禁されたままで、他にも、明るみに出ていないものもあります。なぜなら、公にすると監禁されている人に危害が加わるからです。」

6月5日『サンデーステーション』より
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