「ロシア作戦・戦略面でピーク迎え反撃チャンスが」ウクライナ東部攻防が重大局面に(2022年5月30日)

ウクライナのゼレンスキー大統領が、北東部のハルキウ州を訪問しました。ロシアの侵攻が始まって以降、ゼレンスキー大統領が首都キーウから遠く離れた場所に視察に訪れるのは初めてのことです。

ハルキウ州は、一時、ロシア軍に相当押し込まれ、陥落は時間の問題といわれたこともありました。今は、ロシア軍による占領地域を3分の1程度まで押し戻しています。

ハルキウ州では、戦闘は続いていますが、今の主戦場は東部です。

ルハンシク州は、そのほとんどがロシア軍によって占領されました。親ロシア派は「州の95%を掌握した」としています。この間、最も激しい攻防戦が続いているのは、セベロドネツクです。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「セベロドネツクの占拠が、占領軍の基本方針で、ロシア軍にとっての必須事案だ。ロシア国旗を大通りに掲げるために、どれだけの命を犠牲にするのか彼らは気にもしていない」

ルハンシク州・ガイダイ知事:「(Q.セベロドネツクの現状は)重要なインフラ、ガス、水、電気がほぼ100%破壊された。9割の住宅が砲撃を受け、その半数以上が破壊された。町中に遺体の腐臭が漂っている」

ルハンシク州で、ロシア軍に占領されていないのは、セベロドネツクと隣のリチャンシクだけです。リシチャンシクで住民の避難が始まっています。

セベロドネツクを陥落させるために、近郊の要所もロシア軍の激しい攻撃にさらされています。セベロドネツクから40キロほど離れたドネツク州のリマン。航空写真を見ると、10メートル間隔で地面には穴が開いています。ウクライナメディアは否定していますが、ロシア軍は、すでにリマンを占領したと発表しています。

ウクライナ軍の補給路に位置するバフムトでも、激しい攻防戦が行われています。こうした東部の各所の戦線で激しい攻防戦が行われているなか、戦争研究所は、このような分析を行っています。
アメリカ戦争研究所(ISW):「セベロドネツクをめぐる戦いの後、ロシアの攻撃は、作戦面、戦略面ともピークを迎え、ウクライナ側に反撃を始めるチャンスが来る」

今、ロシア軍は東部戦線に投入できるだけの火力をつぎ込んでいるとされています。そのため、こういうニュースも出てきています。
CNN:「ウクライナ軍は、へルソン南部で反攻に転じたとして、砲撃の映像を公開して『ロシア軍を10キロほど押し返した』と主張している」

ヘルソンは、3月にはロシア軍に占拠され、ロシアへの併合を決める住民投票が画策されている地域です。クリミア半島への水源があるなど、重要拠点でもあります。そこで奪還の動きが始まったとすれば、戦局は、南部でも新たなフェーズに入ろうとしていくことになります。
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