震災11年・桜に誓う職人の思い・・・住民帰還を目指し“準備宿泊”始まる(2022年4月11日)

福島県富岡町『夜の森地区』。福島第一原発の事故以来、封鎖が続いてきましたが、今年、立ち入り規制が緩和され、11日からは、自宅への帰還に向けて、寝泊まりが可能となる“準備宿泊”が始まりました。

夜の森地区の大部分は“帰還困難区域”でした。そのうち、新たに“復興拠点”となったエリアが準備宿泊の対象となりました。

町が誇る名所“夜の森桜のトンネル”。住民の帰りを迎えるように、町のシンボルも満開を迎えています。
準備宿泊のエリアにある小野さん(74)の自宅は、2年前に取り壊しました。現在は、避難先の郡山から楢葉町の工房に通い、夫婦で染物を作っています。
小野耕一さん:「生まれたときから、桜の下で育ってるからね。きれいだなっていうのもあるし、自分の前で咲いてるから、そんなに見なくていいと思うときもあった。いつでも見られるなんていう考えでね」

小野さんが目指してきたのは、桜の枝から桜の花の色を出すことです。
小野耕一さん:「帰ったら、夜の森の桜で染めるんだって。この色を出すまでが難しい。5年・10年ではできない」

小野さんは、夜の森の自宅跡に新しい工房を作るつもりです。
小野耕一さん:「やっぱり帰ってきて、こっちでやらないとダメかなと。早く帰ってきたいという思いはある。秋か冬になる前には、こっちに戻りたいと思っている」

準備宿泊に申し込んでいるのは、1172世帯中、9世帯にとどまっているということです。
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