自ら発信し続ける理由は ダルビッシュ有×松岡修造(2021年1月11日)

メジャーリーグで昨シーズン、日本人初の最多勝を獲得したダルビッシュ有投手は、これまでのアスリートにはないスタイルで、自らの言葉を発信し続けています。SNSを通して発信し続けるなかで見えてきた未来とは。松岡修造さんが聞きました。

松岡修造:「ダルビッシュさんのイメージは、ちょっと怖い。なんとなく分かります?」
ダルビッシュ有:「いや、どうなんですかね。まあ、言うこと言うんで怖いと思う人もいるかもしれないですけど、優しいですよ。日本だと言わない方が好印象を抱かれるというか、そういう人が多いので、何も言わない人の方がアスリートらしいって言われがちなんですけど、せっかくこうやって、皆さん生きているから、自分というものを出した方がいいと思います」

松岡修造:「自分がこうメッセージを発信していることに関しての影響力は、どう感じていますか?」
ダルビッシュ有:「考えてないですね。自分が思っていることを言っているだけで、影響力って自分で作れないじゃないですか。自分が思っていることをちゃんと言っていく、そのなかで賛否両論が出ることで、自分の言っていることが間違っていようが、世の中にとっていい方向に行けばいい。だから僕はもうあまり影響力は考えずに自分の言いたいことを言っている」

ダルビッシュさんは、ピッチングの映像やトレーニングについても数多く発信していて、現役選手でありながら、自らの投球技術を惜しみなく披露しています。

松岡修造:「自分の投球、いわゆる球種、やっぱり現役だったら武器はさらけだしたくない。日本の職人さんたちも絶対教えないわけじゃないですか、普通は。どうして自分の武器を出しますか?」

ダルビッシュ有:「例えば、二軍でそんなに結果が出てない、アマチュアでいい成績を残していないピッチャーが、そこからすごいピッチャーになれたらすごいじゃないですか。そういう人が増える可能性があるわけですよ、情報共有をすると。でも、情報共有を昔のプロ野球みたいにしなかったら、その可能性がゼロなので。情報共有をして、皆でうまくなって全員でレベルが上がれば、バッターのレベルも上がるし、野球界のレベルも上がるっていう考えです」

松岡修造:「でも、そうすると、ある意味、ダルビッシュさんのポジションが、どんどんライバルが増えるわけですよ。一番、自分で見つけてきたものをどんどん出しちゃうわけですから」
ダルビッシュ有:「自分は自分のポジション奪われると思ったことは1回もないです。だって、誰よりも僕は変化球のことを考えているわけですから。ずっとそれを中学生のころから誰よりも変化球のことを毎日のように考えて、今もボール持っているんですけど、どうやって自分より上の発想にいくんだろうって思う。だから、別にパクられたところで、全体の球種の構成を変えれば、別のピッチャーになれるし、あんまりとらわれないです、そういうのに対して」

ダルビッシュさんは普段、あまりテレビを通して語ることはありません。なぜ、自分で発信しているんでしょうか。

ダルビッシュ有:「いくらいいメディアの媒体であっても、自分のコントロールではないので、自分の伝えたいことを伝えてくれるかというと、そうではない。それだったら自分で全部編集して、むしろ編集しないで出す方が良くも悪くもダイレクトに自分っていうのが伝わるから、そっちの方がいいんじゃないのかなっていうのは僕は思っています」

松岡修造:「準備してるやつも入っていたり、全部見せるじゃないですか、あれはどうしてですか?」

ダルビッシュ有:「プロ野球選手であっても、どんなプロアスリートであっても、みんな結構、完璧なイメージをするというか、みんな良い部分だけを見せようとする。だから、そういうイメージがあるんですけど、実際はお互い会話していても自分の胸に聞いてみても強くないじゃないですか、誰も強い人なんていない。だから、全部出すことで、プロ野球選手であっても誰であっても有名な人であっても、みんなと一緒だよっていう、そんな特別な存在じゃないっていうことをとにかく伝えたくて。弱さをとにかく出す、全ていいところも悪いところも自分という人間を出すということが僕は大事だと思っています」

「ありのまま」の自分を全て出す。そう強くこだわる理由は驚くものでした。

ダルビッシュ有:「例えば、自分が早く死んだとして、子どもたちが自分という人間がどう考えていたのかわからないじゃない。でも、もし僕が死んでも(動画が)残っていれば、それを見れば、お父さんこういう感じの人だったんだってわかる。しかも、全部好きなことしゃべってるから、このまんまの人だってわかるじゃないですか」

松岡修造:「自分が死んだときのことをすでに考えてやっていたということですか?」

ダルビッシュ有:「いつ死ぬか分からないので。自分の妻のお兄さんが山本KIDさんなんですけど、亡くなられて。あれだけのバリバリのアスリートが急に亡くなってしまう。特に奥様と娘さんたちを残してるので、自分もそうなる可能性もあるから、今、ベストを生きなきゃいけないし、残してあげないといけないなというのはずっとあります」

格闘技界で「神の子」と呼ばれ、世界のトップ選手として活躍した山本“KID”徳郁さん。ガンを患い、41歳の若さで亡くなったKIDさんの死がダルビッシュさんの思いをより強くさせました。そして、自ら発信を続けるなかで見えてきた未来があるといいます。

ダルビッシュ有:「監督とか指導者になるタイプじゃないんですよ。
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