ピーク超えても・・・重症者なぜ増加?専門家に聞く(2020年8月25日)

東京都では25日、新たに182人が新型コロナウイルスに感染したことがわかりました。沖縄県の新規感染者は32人、大阪府は119人でした。全国の重症者の人数は緊急事態宣言の解除後、徐々に減っていきましたが、8月に入ると再び増え始めていて、24日は252人でした。感染症学が専門の国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授に話を聞きました。

◇東京都の一日の感染者数は7月末に比べると数が減っています。ピークを越えたと考えていいのでしょうか?
このような状況からすると、ピークは越えたと思えます。国や自治体が、特に強制力のあることを何もしていない段階で、減少に転じているということは、本当に素晴らしいことだと思います。個人個人の皆さんが危機感を持ったうえで行動が変わり、人と人の接触が減ったことの表れです。第1波の後、東京都は一日に一桁くらいまで感染者数を減らすことができましたが、この後、それくらいまで減らせるかというと、私は難しいと思います。今の状態では増える要因も減る要因もあるので、これから先しばらくは100~200人前後の感染者が報告される状況が続くと思います。

◇東京・大阪・愛知・沖縄の4県では7月末以降、重症者数が増えています。この状況をどう見ていますか?
それぞれの地域によって重症者の基準が違うので、そのまま数字に表れているかはわかりません。ただ、いずれにしても重症化しやすいのは高齢者が多いということは間違いありません。高齢者に多く感染する地域では重症者が多く出やすいということもあり得ます。特定の地域だけではなく、高齢者が多い地域は多々ありますので、今後、そういった所で重症者が出やすい状況になると思います。

◇香港メディアによりますと、3月に新型コロナウイルスに感染した香港在住の男性(33)が、回復した後、8月にイギリスやスペインを旅行し、香港に戻った際、空港の検査で再び感染が確認されました。1回目と2回目のウイルスを調べると、遺伝子の配列が一部異なっていて、香港大学の研究チームは、同一人物で2回感染が確認されるケースは、世界で初めてだとしています。これはどういったことを意味するのでしょうか?
新型コロナウイルスに1度感染しても、2度目の感染もあり得るということを意味しています。今回、1回目は軽症、2回目の感染は無症状でした。通常、1回目に比べれば感染は軽く済む場合が多いので、基本的には2回目に重症化するリスクは高くないと思われます。新型コロナウイルスに関しては、インフルエンザと同じように、一生続くような免疫を獲得するのはたぶん難しい。ある程度の時間をおいて流行が起こったら、改めて感染するという可能性があるので、インフルエンザのように定期的にワクチンを繰り返して打っていくということになりかねません。

◇秋~冬にかけて、新型コロナウイルスとインフルエンザが同時に流行する恐れもあるなかで、厚生労働省は、両方の検査を受けられる診療体制を整備するとしています。秋冬に向けてどんな備えが必要だと考えていますか?
インフルエンザと新型コロナウイルスが両方流行することによって、私たち医療機関は、発熱と呼吸器症状がある患者が、外来にどっと押し寄せてくることを想定していて、危機感を持っています。一般の方々にもインフルエンザや肺炎球菌のワクチンのように、予防的に使えるものは使って頂きたいです。今行っている感染予防の対応を、この冬もしっかりと行って頂ければ、インフルエンザの感染者数も増えないで迎えられるかもしれません。ぜひ今の対策を継続して頂きたいと思います。
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